睡眠不足が肌荒れを引き起こすメカニズムについて
公開日:2016/06/25 / 最終更新日:2016/06/25
睡眠不足が続くと肌荒れが起きやすくなります。
若いころはどんなに夜更かししても平気だったのに、年齢を重ねるうちに少し寝不足になっただけでも目の下にクマができたり、吹き出物が出るようになった、という人は珍しくありません。
今回は、睡眠不足が肌荒れを起こすメカニズムについてご紹介します。
睡眠中に何が起きている?
人間の体は、眠っている間に肉体的にも精神的にも疲労やストレスから回復します。回復の程度には個人差があるものの、睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで、エネルギーとして使用されなかった脂質が代謝されたり、傷ついたり古くなったりした細胞が修復されます。
成長ホルモンと名前がついているものの、成長中の人にだけ分泌されるわけではありません。成長ホルモンは脳の視床下部から分泌され、13~17歳頃に分泌のピークを迎えるといわれており、年齢を重ねるとともに分泌量が減少していきますが、生きている限り一生分泌され続けるホルモンです。
睡眠不足に陥ると?
寝不足に陥ると成長ホルモンが充分に分泌されていないため、疲労や傷の回復が遅くなります。
人によって同じ年齢でも若々しい人と年相応に見える人がいます。これには生まれ持った体質の他に、睡眠の質や成長ホルモンの分泌量が影響していると考えられます。
不規則な生活習慣やオーバーワークなどが原因で睡眠不足が続くと、疲労から立ち直る暇がない上に、ストレスによって血管が収縮して血行不良に陥り、血液が酸素を運ぶ作用が衰え、顔の血色が悪くなってくすんで見えたり、肌の新陳代謝が衰えてシミやシワが生まれやすくなってしまうのです。
肌荒れを防ぐ睡眠のとり方
肌荒れを防止して若々しい肌をできるだけ長く保ち続けるためには、睡眠の質にこだわることが大切です。間違っても夜中に目を覚ましてそのまま眠れないという状態を長く続けるべきではありません。
精神的なストレスや心に抱えている不安が大きいと自律神経に影響を与えて睡眠障害に陥りやすくなります。
また成長ホルモンは睡眠中にずっと分泌されているわけではなく、睡眠に入って3時間ごろにピークに達すといわれています。
目覚めた時、ぐっすりとよく眠れたと感じる睡眠の長さはひとによって異なりますが、最低でも4~5時間は途中で起きたりせずにしっかりとまとまった睡眠をとることが必要です。
睡眠前にゆっくりとぬるめのお湯で入浴したり、アロマオイルを使ってマッサージを行うと、リラックスした状態で眠りにつくことができます。
寝る直前までスマホやテレビの画面を見つめていると交感神経が活発になってスムーズに入眠しづらくなるため、注意しましょう。
普段の生活を見直して、睡眠の質を高めることが美肌への近道になります。