冬なのにあせもができた!? 意外な原因と対処法
公開日:2018/12/28 / 最終更新日:2022/06/02
「あせも」は汗をかきやすい夏にできるものというイメージが強いですが、冬でも発症することがあります。ひどくなると「とびひ(伝染性膿痂疹)」になることもあるため、きちんと対策をとることが大切です。今回は冬にあせもができる理由と対処法についてご紹介します。
冬にあせもができる理由
あせもは発汗時に、汗が皮膚の中に溜まってしまうことでできます。しかし、汗をかく機会が少ない冬にもかかることがあり、その理由には乾燥も関わっているのです。
寒い季節になると肌が乾燥しやすくなります。乾燥の主な原因は、寒さで体温が下がり、血行不良になることです。血行不良で肌に行き届く栄養が不足すると、バリア機能が弱まってしまいます。乾燥によるターンオーバーの乱れで、古い角質の排除がうまく行われなくなり、汗腺がつまると、あせもを引き起こすことがあります。また、暖房がきいている室内で厚着をすることも、あせもを招くことにつながります。
大人の場合は首や胸元、肘の内側などにできやすくなります。締め付けの強い下着を身につけている女性はアンダーバストやお腹などにも発症することがあります。
あせもの対処法
人は汗をかくことで体温調節や老廃物を体外に排出しているため、汗をかくことは健康にとって欠かせません。そのため、汗を止めるのではなく、発汗後に正しいスキンケアを行うことがあせもの予防になります。
・汗をかいた後の皮膚を清潔に保つ
汗をかいたら清潔なタオルで拭き取って、肌に汗を残さないようにしましょう。きれいに拭き取るためには水で濡らしたタオルがお勧めですが、外出先ではウェットティッシュが役立ちます。水分が多く低刺激のものを選んで、こまめに汗を拭き取りましょう。
・ぬるめのお湯で汗を洗い流す
入浴の際はぬるま湯で行うようにします。冬の場合、お湯の温度は40度を超えないように設定しましょう。熱すぎると肌のバリア機能を低下させたり、必要な皮脂も落としたりしてしまうことがあるためです。また、強い水圧は肌に刺激を与えるので、シャワーを浴びる際は水圧にも気をつけてください。
・通気性の良い衣類
寒いからといって通気性の少ない衣類を着ていると、汗が溜まりやすくなります。汗をかいても良いように、できるだけ綿などの吸湿性の高い衣類を着ましょう。厚着や肌に直接衣類を身につけることは、汗や摩擦を起こしやすく肌にダメージを与えます。
もしあせもになってしまっても、無理に触らないようにしましょう。炎症が悪化して跡が残ったり、とびひになったりすることもあるため、強いかゆみがある場合や市販の薬でも治まらない時は皮膚科を受診してください。
あせもは子供だけでなく、大人も発症します。冬は、乾燥や厚着、室内温度などに気をつけて、こまめなケアで肌を清潔に保ちましょう。