寒いのに蒸れる! 冬に足裏の汗が多い理由とは?
公開日:2019/01/20 / 最終更新日:2022/06/01
汗をかく季節といえば、多くの方が夏を想像するでしょう。しかし、中には冬の足汗に悩む人もいます。ブーツやパンプスを履いているとき、寒いのになぜか足裏がビショビショに……このような経験をしたことがある方は多いはずです。
一体なぜ寒い冬に足裏の汗をかいてしまうのでしょうか。今回は、冬に足裏の汗が多くなる理由についてご紹介します。
夏の汗と冬の汗は違う? 足裏の汗が多くなる原因とは?
夏の汗は、季節順化という体の反応により、体温を調節するために汗をかきやすくなります。毎日、運動や体温調節でたくさんの汗をかきますので、汗の中の塩分が薄まります。
反対に冬の場合、夏のような体の反応は起きません。汗の全体量が少ないぶん、塩分濃度が高くなります。塩分濃度が高い汗は蒸発しにくいためブーツやパンプスの中が蒸れやすくなり、体温を下げることができず余計に汗を促す悪循環となっているのです。
冬の汗はストレスによるもの!?
冬はストレスによる汗が、通常の運動による汗の2倍出るといわれています。これは夏には起きていない現象で、夏はストレスによる汗も運動による汗も全体的に多いですが、割合としてはやはり運動による汗のほうが多いです。
一方、冬は夏のように体の汗腺がうまく働かないうえに、日照時間が短くなって日光に当たることが少なくなります。すると、体内で生成されるセロトニンの分泌が滞り、ストレスを溜め込みやすくなるのです。
汗をかくことを気にしすぎると、それ自体がストレスになることがあるためあまり気にしないようにしましょう。
なぜ足の裏は汗をかきやすいの?
足の裏には汗腺が多く、汗をかきやすい部位であるといわれています。冬は足元からしんしんと冷えるため足自体に防御反応が働き、足を温めようとします。それに加えて厚手の靴下やブーツをはいたり、オフィスで足元にヒーターを入れたりすると、急激に上がった体温を下げようとして足の裏の汗腺が働き、汗をかくのです。とくに、ブーツや靴の中は通気性が悪いので、それが冷えるとまた防御反応が働いく……という悪循環になってしまうのです。
冬の足汗に悩む人は多いですが、もしかすると「足蹠(そくせき)多汗症」という病気かもしれません。この病気は自律神経の乱れなどが原因といわれています。交感神経と副交感神経の働きが乱れ、それにより足の裏に年中汗をかいてしまうのです。
もし慢性的な足汗に悩まされているという場合は、美容皮膚科などで診察を受けることも可能です。適切な治療法を見つけるためにも、ぜひ一度足を運んでみてください。