美肌のゴールデンタイムは嘘? 就寝時間より質を大切にしよう
公開日:2019/10/30 / 最終更新日:2019/10/30
「美肌のためには午後10時から午前2時のゴールデンタイムに寝ていなければならない」という話を聞いたことはありますか?
この「美肌のゴールデンタイム」には成長ホルモンが多く分泌されるため、「午後10時までに寝なければ」、と焦っていた方もいるのではないでしょうか。
ところが、最近では美肌のゴールデンタイムは存在しないという説が有力になっています。そこで今回は、美肌のゴールデンタイムに関する情報と、本当に美容に良い睡眠について解説します。
■肌のゴールデンタイムは存在しなかった
そもそも、なぜ美肌のゴールデンタイムが午後10時から午前2時まで、とされていたかというと、その時間帯に成長ホルモンが分泌されると思われていたからです。しかし実際には、成長ホルモンは時間に依存して分泌されるものではなく、睡眠中に分泌されるものです。
そして睡眠の中でも、深い眠りのノンレム睡眠中に分泌されます。レム睡眠中は起きている時と同じくらいの量しか成長ホルモンが分泌されないため、ノンレム睡眠の回数や時間を長くすることが大切なのです。
深いノンレム睡眠は、睡眠開始から2、3時間で開始されるので、そこがゴールデンタイムと言えます。
■成長ホルモンと美肌の関係
成長ホルモンは、子どもの身長を伸ばしたり骨や筋肉を作ったりする働きのほか、代謝アップや老化防止などの作用もあります。
美肌のために必要なのは、代謝アップと老化防止作用です。代謝がアップすれば古い肌が新しい肌に生まれ変わるターンオーバーが促進されるので、美肌を目指すことができます。
また、成長ホルモンは肌の水分保持量をアップさせるので、内側からプルプル潤う肌も夢ではありません。
■ノンレム睡眠のためには質が高い睡眠環境を
ノンレム睡眠のために必要なのは、寝てから1、2時間の質が高い睡眠環境です。そのためには眠りを妨げるものをできるだけ排除し、ぐっすりと眠れる環境を整えることが大切。
ぐっすり眠れる環境とは、「清潔で静か」な環境です。また睡眠前に、睡眠の質を低下させるお酒やカフェインを摂取するのはNG、喫煙なども避けましょう。スマートフォンやパソコンでの作業も、脳を興奮させるため睡眠の質を低下させます。できれば就寝前30分は電子機器を使わず、静かで薄暗い部屋で眠る態勢を整えましょう。
深く眠るためには、暗闇と静寂が必要不可欠です。薄明るいとぐっすり眠れず、音がするとすぐに覚醒してしまいます。
一人暮らしの場合は、遮光カーテンをつけてしっかり光を遮りましょう。誰かと同居している場合は、寝ているときにほかの人の生活音が聞こえないようにしっかりドアを閉めるなど、対策を取ることをお勧めします。
■美肌の質が高く深い睡眠を
美肌のために午後10時までに眠らなければならないと思っていたという方は、睡眠の質を高めることを意識してみてください。快適な環境を整え深い睡眠をとることができれば、成長ホルモンが多く分泌され、美肌に近づくことができます。とはいえ、夜更かしや不規則な生活は肌だけでなく健康にとっても大敵です。規則正しい睡眠を心掛けたうえで、質の高い深い睡眠を目指しましょう。