見た目は普通でも肥満? 生活習慣病になりやすいサルコペニア肥満
公開日:2017/05/06 / 最終更新日:2019/08/23
「サルコペニア肥満」という言葉をご存知でしょうか? 「見た目は普通でも内側では肥満」という状態のことでメタボリックシンドローム(メタボ)より怖いという話もあります。ここではそのサルコペニア肥満についてご紹介します。
サルコペニア肥満の怖さ
この肥満は、若いときから肥満で歳をとるごとに筋肉が落ちてサルコペニア肥満になる場合と、加齢で筋肉が落ちたところに脂肪が溜まっていく場合の2が理由に考えられます。
見た目には分かりづらく、「40歳以上の4人に1人がその予備軍、もしくはすでにサルコペニア肥満になっている」といわれています。
またBMIが25以上、筋肉量が22%未満だとサルコペニア肥満の可能性が高いです。
筋肉が落ちると基礎代謝が落ちるため太りやすくなります。今までと同じ食事でも、消費されるエネルギー量が減ってしまうために脂肪となって溜まっていくのです。
これはメタボより生活習慣病になりやすい他、疲れやすく、転びやすくなります。そして転んで骨を折ってしまうとそのまま寝たきりになってしまう可能性が高く、男性では3倍、女性では約6倍にまで上がっています。
サルコペニアにならないために
「筋肉を鍛える」実はこれだけです。
筋肉が減ることが問題ですから、その減少を防げばいいのです。いうだけでは簡単ですが、運動する時間を作るのは難しいかもしれません。
そこで、サルコペニア肥満にならないための効率的な方法をご紹介します。
足の筋肉とバランス力アップを!
・ふくらはぎの筋肉トレーニング
直立して机や椅子の背につかまります。
息を吐きながらつま先立ちで踵を上げ、息を吸いながら戻しましょう。
これを20回行います。
・ふくらはぎのストレッチ
片足を前に踏み出し、両手を前に出した足の太ももにおきます。
反対側の足を後ろに引き膝を伸ばし、踵を床につけるようにしましょう。
これを交互に30秒ずつ行います。
・太ももの筋肉トレーニング
肩幅に足を開き、腕を胸の高さで組みます。
そのまま椅子に座るような動作で、鼻から息を吸いながら膝を曲げましょう。このとき背筋はまっすぐ保ち、膝はつま先より前に出てはいけません。
90度近くまで曲げたら、そのまま座らずに口から息を吐きながらゆっくり戻します。
これを20回行いましょう。
・太もものストレッチ
机や椅子の背に右手でつかまります。
左手で左足のつま先をもちながら、太ももの前面の筋肉を伸ばしましょう。
交互に30秒ずつ行います。
筋肉を作る成分もしっかりと取る
筋トレをしたら筋肉を作る成分、肉や魚、卵などのたんぱく質を摂るようにしましょう。
最近では誤ったダイエット法でたんぱく質が不足してしまい、減った筋肉の隙間に脂肪がついてしまう女性が増えています。
何が重要かをしっかり理解し、栄養が偏らないようにすることが大切です。
筋肉を強化するには「イミダゾールペプチド」が有効です。
カツオやマグロなどに多く含まれており、血液中に増えると酸素や栄養素の供給を高めて筋肉疲労を防ぐなどの効果があります。これを筋肉維持の為に習慣的に摂っていくとよいでしょう。
サルコペニア肥満は見た目で分かりづらい場合が多く、メタボリックシンドロームよりも高血圧や糖尿病にもなりやすい怖い状態です。
外見だけで自分は健康だと思い込まず、BMIと筋肉率のチェックを心掛けましょう。