乾燥肌の人は避けるべき!?ヒートテックが肌の乾燥を招く!
公開日:2016/12/08 / 最終更新日:2019/08/20
冷えは美容の大敵。寒い時期には衣類でもしっかりと防寒を心掛けるのは大切なこと。
そんな寒い季節の防寒対策に便利なのが、「ヒートテック」などの吸湿発熱素材を用いたインナー。
寒がりの方には愛用していらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
だけど、そんな便利なヒートテックがボディの乾燥やカサつき、かゆみなどのお悩みの原因になっているかもしれません。
美容皮膚科 シロノクリニック銀座院 徳永真理院長がお伝えします。
吸湿発熱素材はなぜ温かい?
水が蒸発する時に周囲の熱を奪う「気化熱」という現象があります。反対に、水蒸気が水に変わる時には周囲に熱を放出します。
この働きを利用しているのが、ヒートテックに代表される吸湿発熱素材です。
吸湿発熱素材は、肌から放出された汗などの湿気を吸収することで、熱を生み出すのです。このためポカポカと温かく感じる仕組みなのですが、本来であれば肌とインナーの間に保たれるはずの湿気がどんどん奪われて、肌が乾燥する原因にもなってしまうのです。
肌に直接触れるインナーはできるだけ天然素材のものを
健康な肌の人にとっては、時折ヒートテックのインナーを着るぐらいは問題にならないことも多いのですが、肌が弱い方や乾燥肌の方は注意が必要です。
さらに肌の乾燥を進めたり、それによって刺激を感じやすくなり肌あれやかゆみなどのトラブルを引き起こす原因になってしまうためです。
ヒートテックなどの吸湿発熱素材を用いていなくても、化学繊維の肌着は肌に対する摩擦が大きい傾向があります。
直接肌に触れる肌着などについては、綿やシルクなどの天然素材のものを用いることをお勧めします。
特にシルクは吸湿性や保温性に優れている上に、肌あたりも滑らかなので、少々お値段は張りますが、背中などのかゆみにお悩みの方は一度試してみると良いでしょう。
「乾燥肌だけど、寒くてどうしてもヒートテックを着たい!」という場合は、肌に直接触れる形で着るのではなく、綿など天然素材の肌着の上に重ねて着用するようにしましょう。
肌のかゆみなどが抑えられると思いますよ。