目やにが出る仕組みって? 量が増えたときは病気?
公開日:2018/10/14 / 最終更新日:2022/06/06
朝起きたとき、目やにが多く分泌されていることから、目の開けにくさや腫れぼったさを感じた経験のある人もいらっしゃることでしょう。目やにはときおり出るものですが、量が増えたりネバつきがあったりすると何か体の異常を知らせるサインではないかと不安になってしまう方も珍しくありません。
そこで今回は、目やにができる仕組みや、目やにの様子から考えられる症状についてご紹介します。
目やにができる仕組みって?
目やには、医学的に「眼脂(がんし)」と呼ばれます。目やにの主な役割は、目を汚れや雑菌、外部刺激から保護することです。眼球に付着してしまうゴミやホコリ、老廃物や血液細胞などをまとめて固め、体外へと排出する働きがあります。
目やにが特に多く出やすいのは、朝起きたときです。その理由は、睡眠中に目を閉じているため、まばたきができず目やにが蓄積されやすくなってしまうためです。このような目やには、代謝により生じるものなのであまり心配する必要はありません。
目やにの量が増えたときは要注意!
「目やにが多い」「いつもと目やにの感じが違う」といった場合は、注意が必要です。目が開けられないほどの目やにが出る、目やにがネバネバしている、目にかゆみや充血があるといった場合は、以下のようなアレルギーや眼病の恐れがあります。
花粉症
花粉症の時期は、アレルギー反応で目やにが増えるという人も少なくないものです。目にウイルスや細菌が入り込んでしまうと、目は異物から眼球を守ろうとして普段よりもたくさんの目やにを作り出してしまいます。
細菌
目やにがドロドロネバネバとしていて、黄緑色に膿んだ感じがある場合には、目に細菌が入ってしまった可能性が高いでしょう。原因菌としては、黄色ブドウ球菌やインフルエンザウイルス、肺炎球菌などが考えられます。
結膜炎
目やにの他に、目のかゆみや充血、ゴロゴロとした不快感がある場合は、結膜炎を起こしている疑いがあります。特に、細菌性結膜炎やウイルス性結膜炎などの感染性結膜炎にかかった場合は、周囲に感染する恐れが高いので注意が必要です。
家族が感染力の強いウイルス性結膜炎にかかっている場合には、タオルや目薬の使い回しを避けてうつるのを防ぐようにしましょう。
目やにを予防する方法は?
目やにの量が増えたときには、お医者さんに相談し、目薬などを処方してもらうのが一番です。目を酷使することが多い人や、コンタクトレンズを長時間つけているという人は、少し目を休ませるのも良いでしょう。
また、汚い手で目をこすったり、ほこりっぽいところで過ごしたりすると目やにが悪化しやすいので、眼病予防のためにも普段からお家や職場環境を清潔に保つことも大切です。
目やにには、目を保護して外部刺激から守ってくれるという大切な役割があります。
眼病予防のためにも、普段から目やにの様子を注意深くチェックしておくと良いでしょう。