痩せるの? 太るの? ピルの服用とダイエットの関係
公開日:2018/01/27 / 最終更新日:2022/09/09
避妊以外にも生理周期の改善、月経痛を改善などの目的で処方されるピルですが、「ピルを飲むと太りやすくなった」と感じる方は多いようです。これはピルの副作用によってむくみが起きたり、食欲が増したりすることがあるためですが、ピルを飲みながらもダイエットを成功させることはできるのでしょうか。
今回は、ピルとダイエットの関係について詳しくご紹介します。
ピルを飲むと太りやすくなるのはなぜ?
ピルには、妊娠中に女性の体内で分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモンの成分が含まれています。人工的に妊娠中の体の状態にする避妊薬ですが、生理不順や月経痛、婦人科系疾患にも使われています。
しかし、効用がある一方で、吐き気や頭痛、倦怠感、食欲増進や減退、むくみ、不正出血など妊娠初期に見られるような副作用が出てしまうことも。1か月ほどで収まる場合もありますが、体質によって慢性的に悩まされる方もいます。
また、「エストロゲン」には食欲を増進させる効果があり、「プロゲステロン」には食欲を減退させる効果があります。食欲が増す方もいれば減る方もいるため一概にはどちらが正しいとえません。
さらに、ピルの服用でむくみやすくなるのは、ホルモンの作用によって水分を体に蓄えようとする作用が働くためです。薬の作用によって細胞が膨張するといったわけではないので、食欲をコントロールし代謝を上げることによって体重の増加は抑えることができます。
ピルを飲みながらダイエットは成功する?
ピルにはさまざまな種類があり、体質によって副作用の症状も変わってきます。副作用が心配な人は低用量のピルから始めることがお勧めです。ただし低用量でも体質によっては太りやすくなることもあります。
そして、ピルの服用中は激しい運動や過度の食事制限といった急激なダイエットは禁物。糖分や脂質の多い食べ物を避け、代謝をよくするバランスの良い食事を心掛けたり、ウォーキングなどの軽い運動を少しずつ継続したりして無理のないダイエットを行いましょう。
また、適度な筋トレによって筋肉を増やし基礎代謝を上げるのも1つの方法。イライラしたときに食べることで発散しているという方は、運動や趣味など他のことでストレスを発散する方法を探しましょう。さらに、ピルを飲んでいるといつも以上に体が水分を欲するため、半身浴やふくらはぎを中心によくマッサージして代謝をよくしましょう。
ピルの切り替えは医師に相談を
ネット上にはさまざま情報がありますが、人によって副作用の穏やかと感じるものや効果が強いと感じるものは異なります。ピルの相性も個人差があるので、気になる場合は医師に相談して他の種類に切り替えられるか聞いてみましょう。合わないからと自分で判断して他の薬を使ったり人の薬をもらったりするのは絶対にしてはいけません。
ピルは一時期血栓などの副作用が怖いといわれていた時期もありましたが、現在では低用量のピルが主流で安全性の高いものになっています。医師に診察を受けたうえで体に合ったピルを処方してもらいましょう。