顔が赤くなる「酒さ」の原因と治療法について
公開日:2019/11/18 / 最終更新日:2022/02/01
鼻や頬が赤くなる、赤ら顔に悩まされていませんか? 赤ら顔を引き起こす要因はさまざまですが、皮膚疾患の「酒さ」もその1つになります。酒さの症状はどのようなものなのか、悪化を招く原因や、赤ら顔を改善する治療法とあわせてご紹介します。
酒さの症状
「酒さ」は鼻や頬が赤くなる皮膚疾患です。持続性があり、赤ら顔とともにほてり、ピリピリとした痛み、敏感肌などをともなうこともあります。症状が長引くと毛穴が盛り上がり、ニキビに似た発疹、鼻瘤(だんご鼻)を招くことも。若年層には少なく、30~50歳の方に多いのが特徴です。
酒さの原因
酒さの根本的原因は、まだはっきりとは明らかになっていません。推定ではありますが、遺伝などの先天的要因と、環境などの後天的要因が関係していると考えられます。一方、酒さを悪化させる原因には、以下のようなものが挙げられます。
・アルコール
・カフェイン
・辛いものなどの刺激物
・紫外線
・喫煙
・ストレス
・ホルモンバランスの異常
・極端な温度変化
・刺激の強い化粧品
・過度の洗顔
・激しい運動
・熱い飲み物
主に皮膚や血管への強い刺激が、酒さを悪化させる要因になります。体の内側からの刺激だけでなく、紫外線や化粧品などの外部刺激も原因になるので、低刺激のスキンケアやメイクを心掛けることが大切です。
また、赤ら顔が気になるとマスクを使いがちですが、鼻や頬への強い刺激になるため、使用は避けたほうがいいでしょう。どうしても必要な場合は、できるだけ肌触りのいいマスクを使うことをお勧めします。
酒さの治療法
外用薬・内服薬
酒さの治療には、拡張した血管を収縮させる外用薬や、抗生物質の内服薬が用いられます。ビタミン剤や漢方薬が処方されることも少なくありません。症状によって適した薬が異なりますので、信頼できる医師のもとで治療を受けることが大切です。
レーザー治療
酒さにはレーザー治療も有効です。血中のヘモグロビンに吸収されるレーザーを用いることで、血管を破壊して赤みを改善します。レーザーはヘモグロビンのみをターゲットとするため、正常な皮膚組織にはダメージを与えません。外用薬や内服薬で改善が見られなった方にも、レーザー治療がお勧めです。
酒さによる赤ら顔をメイクやマスクでカバーしようとすると、かえって症状の悪化を招いてしまうことがあります。「赤ら顔を早くなんとかしたい!」とお思いなら、美容皮膚科での治療を考えてみてはいかがでしょうか。