授乳トラブルによる白斑
公開日:2016/08/05 / 最終更新日:2024/03/12
この記事の目次
- 授乳トラブルでできる「白斑」とは?
- なぜおっぱいに白斑ができるの?
- おっぱいの白斑を予防するには
授乳トラブルでできる「白斑」とは?
授乳中に乳首にできる白い小さな水ぶくれを「白斑(はくはん)」といいます。
乳首には母乳の出る「乳管」が約9個あるといわれ、その乳管が詰まることによって白斑が生まれます。
白斑ができると乳管が塞がった状態となり授乳時に強い痛みが生じます。また白斑の水ぶくれが破裂すると小さな傷ができ、傷口から細菌感染することで乳口の奥にある乳腺が炎症をおこす「乳腺炎」に発展する恐れもあるのです。
なぜおっぱいに白斑ができるの?
乳管が詰まって白斑ができる代表的な原因は2つあります。
1. お母さんの食生活
母乳はお母さんの食べ物か作られます。お母さんが油分や糖分の多い食べ物を摂取し過ぎると、母乳も油分、糖分の多いドロッとした状態になります。
母乳の粘り気が強くなると、乳管を通る母乳の出が悪くなり、乳管が詰まるため白斑ができやすくなるのです。
2. 授乳間隔
生後間もなくから3か月頃までの授乳回数の頻繁な時期に、授乳間隔が4~5時間以上あくと乳房が張りやすくなります。パンパンに張った乳房では、赤ちゃんが乳首にしっかりと吸い付けず、乳首の先端に力が集中し、水ぶくれのような白斑ができやすくなります。
おっぱいの白斑を予防するには
白斑を予防するためには日々の食事と授乳間隔がカギとなります。
授乳中の食生活では、油っこいものや甘い菓子は極力控えましょう。とくに油分と糖分がたっぷり含まれているケーキなどは要注意。どうしても甘いものが食べたい時には和菓子をチョイスしましょう。 また、毎日の食事は油分が少なく野菜中心の和食をメニューに取り入れるとよいでしょう。
さらに授乳間隔は5時間以上開けず、おっぱいが張りすぎないよう注意しましょう。もしおっぱいが張った時には、授乳前に搾乳をして、張りをしずめてから授乳すると赤ちゃんも吸い付きやすくなります。
その他、乳管を詰まらせないためには胸部の血流を良くするために肩回し運動をする、ワイヤーの入ったブラジャーをつけないなどの工夫も有効です。
白斑ができたからといって、ただちに授乳を中止する必要はありませんが、痛みが強い場合には、早めに母乳外来のある産科や助産院に受診しましょう。