運動不足は肥満よりも危険? 死亡率の関係
公開日:2017/04/19 / 最終更新日:2020/04/11
外の気温も下がり1枚上着を羽織る季節になってきました。活動しやすい時期を思い思いの楽しみ方で過ごしている方も多いのではないでしょうか? 読書の秋、食欲の秋など落ち着いて過ごすのもよいのですが、運動不足の解消に役立ててみませんか?
実は運動不足のリスクが肥満であることより高いという情報があります。ここでは、運動不足の怖さと対策についてご紹介します。
運動不足の死亡率は肥満が原因の死亡率の2倍以上
イギリスのケンブリッジ大学で行われた研究を少し説明します。
12年に及ぶ追跡期間、約33万人もの被験者の活動レベルのデータを集めて比較します。
そして、全く運動しない場合と中程度の運動をする人を比べたところ、中程度の運動が早期死亡リスクを減らすための大事なポイントだということが分かりました。
この結果から、1日に90~110キロカロリーを消費することが、死亡率を16~30%下げることができると研究グループは話しています。
「中程度の運動をしていると肥満ではないのではないか?」と思うかもしれません。
中程度の運動をしている人には正常体重の人が多くいましたが、一方で体重が多めの人、肥満の人もいました。
しかしこのような体型の方よりも運動不足の方のほうが、死亡率が高くなるという傾向は変わりません。
実際にヨーロッパの死亡者数と原因を調べたところ、運動不足が原因の死亡者数は、肥満が原因の死亡者数の2倍近いことが分かりました。
死亡率を下げるには?
以上のような研究から運動不足が危険なため、毎日運動をすることが死亡率を下げるために良いということが分かります。毎日運動するのですから、ハードな運動ではなく気軽にできる運動をして、90~110キロカロリー消費することが望ましいでしょう。
では、どのような運動が良いのでしょうか?
ウォーキング(早歩き)
毎日20分ほどのウォーキングで、90~110キロカロリー消費されます。また有酸素運動であるウォーキングをすることで、精神機能を向上させるだけでなく、免疫機能を刺激、筋肉や骨を強化させるため、糖尿病や高血圧などの慢性疾患のリスクを減らすことが出来ます。
ウォーキングの嬉しい効果
ウォーキングをすることでほかにも良い効果が見られます。
歩くことで血行が良くなり、リンパの流れも良くなります。そのため老廃物が排出されやすくなり、冷え性改善や美肌効果が期待できます。
さらに、血行がよくなることで内臓の活動もよくなります。便秘で悩んでいる場合、水分補給とウォーキングを組み合わせて行うと良いでしょう。
また、全く動かなかったときと比べると代謝がアップしますから、脂肪燃焼効果も期待できます。少しずつ毎日歩くことで、死亡率を下げるだけでなくダイエットも成功するでしょう。
「痩せているから健康的だ」「太ってないから運動しなくて大丈夫」と考えていると、死亡率が徐々に上げてしまっているかもしれません。運動不足は死亡率を上げてしまうばかりか、肌にも悪影響が出てしまいます。
毎日少しずつ運動することで死亡率を下げ、真の健康的な体を目指してみてはいかがでしょうか。