こんなところにイボ!? 脂漏性角化症の原因とは
公開日:2017/08/30 / 最終更新日:2019/08/22
「脂漏性角化症」、あまり聞きなれない名前かもしれませんが、別名「老人性イボ」や「老人性疣贅(ゆうぜい)」とも呼ばれ、80代前後になると多くの人に起こるイボです。しかし、若い人にもできる可能性は十分になります。
この「脂漏性角化症」、その原因についてご紹介します。
脂漏性角化症って?
脂漏性角化症とは皮膚にできる良性の腫瘍のことで、皮膚の老化現象のひとつといわれています。その理由に、60代で半数以上、80代以上になると90%以上の人が脂漏性角化症になるという調査結果が出ています。一般的には年齢を重ねると起こるといわれている症状ですが、若い人にもできる可能性は大いにあり、20代頃からでき始めると徐々に大きくなったり数が増えたりすることもあります。
脂漏性角化症の大きさはさまざまで、1mmから2mmのごく小さいケースもあれば2cmほどまで大きくなってしまうケースもあるようです。良性の腫瘍なので、そのまま放置しておいても問題はありません。しかし、顔の目立つ場所にできてしまった場合や、かゆみや痛みなどの症状がある場合は、念のため医療機関を受診してみると良いでしょう。
なぜできてしまうのか
脂漏性角化症になってしまう大きな原因は紫外線です。脂漏性角化症は顔や首筋、頭や胸元など、普段から紫外線を浴びやすいところにできやすいことから、紫外線が原因だと考えることができます。普通肌は紫外線を浴びると、真皮という肌の奥まで紫外線が届かないようにブロックをします。その際メラニン色素が作られても、肌がターンオーバーを正常に繰り返すことで、肌に紫外線が蓄積しないように働きます。
しかし、紫外線を長年浴び続けた肌は、ターンオーバーではメラニン色素が排出しきれなくなりそれが蓄積してシミとなります。このシミが年月を重ねて大きくなったり盛り上がったりすると、脂漏性角化症となるのです。
遺伝的な要素も
20代など若いうちから脂漏性角化症ができてしまって、その量が増えたり大きくなったりと、進行してしまうようなケースもあります。この場合は遺伝的な要素もあるといわれています。親やそのまた親など、若いうちから脂漏性角化症だったという人は、若くからシミやイボなどの症状が出始めることが多いです。遺伝的な要素があるとわかっている人は、それ以上大きくしないように普段から紫外線対策をしっかりと行うことが重要です。
気になるイボがある場合は、早めに医療機関を受診して適切なケアを行いましょう。