要注意!「首のむくみ」の原因と気をつけるべき病気
公開日:2017/09/09 / 最終更新日:2019/08/21
突然ですが、あなたの首はむくんでいませんか?首がむくんでしまうという場合、そこには病が潜んでいる恐れもあるのです。
首の鎖骨には通常、へこんでいる部分があるものですが、この部分が逆に盛り上がっていたら首がむくんでいるサインです。慢性的に首や肩がこっているという場合、首の血流やリンパの流れが滞っていたり、思わぬ症状を招いていたりする場合があります。
首というのは頭と体をつなぐ重要な部位なので、本来血流が滞るということは少ないもの。
しかし、この部分がむくんでしまうということは、体にかなりの不調が溜まっているということなのです。
首のむくみから考えられる病気とは?
《1》リンパ管の腫瘍(リンパ腫)
風邪などの症状で、首のまわりのリンパ管が炎症を起こすことはよくあること。しかし、首の一部分が腫れぼったいような感じがずっと続く場合には、リンパ腫が疑われます。
首から鎖骨にかけては大きなリンパの流れがあるのですが、リンパの流れが滞るとしこりや腫れが生じてしまうのです。発熱で受診したらリンパ腫だった、というケースも少なくないのですが、熱が出なくても首にしこりを感じたら早めに受診するのが良いでしょう。
《2》甲状腺の不調
喉にある甲状腺に炎症が起きると、首や喉が腫れぼったい感じになってむくみの症状が出ます。これは単なるむくみではなく、放置していると甲状腺異常を引き起こしてしまう可能性がある症状です。特に中高年の女性に多く見られる症状ですが、きちんと治療すれば治せる病です。
《3》上大静脈症候群
通常、頭や首からの老廃物は上大静脈を通って心臓の方に流れていくのですが、この上大静脈の流れが悪くなっている可能性があります。この部分の血流が滞ると首や顔にむくみが出やすくなり、放置していると血栓や動脈硬化が起こってしまう場合もあります。
さらに症状が進むと上半身がむくみやすくなり、呼吸が苦しくなったり失神してしまったりする場合も。下半身があまりむくまないのに上半身がむくみやすいという場合には、上大静脈症候群の恐れがあるので、一度病院で相談するのが良いでしょう。
むくみやすさには個人差があるため、首にむくみがあるからといって必ず病気があるというものではありません。首のむくみが気になる場合には、首のこりを解消するマッサージや軽い運動、むくみを解消する食習慣など、生活面でのケアを意識して行ないましょう。
普段あまりむくまない部位である首がむくんで違和感があるという場合には、早めに病院で相談するなどして、原因を明らかにするのが安心です。