女性ホルモンが関係している? 肝斑の原因&治療法
公開日:2017/10/12 / 最終更新日:2019/08/20
CMで有名になり、美容系のメディアでもよく目にするようになった「肝斑(かんぱん)」。
しかし肝斑の原因までは、あまり知られていませんよね。
そこで今回は肝斑に悩む方に向けて、肝斑の基礎知識を詳しくご紹介します。
肝斑(かんぱん)とは?
肝斑とは顔にできるシミの一種で、ほほ骨あたりにモヤッと現れるのが特徴です。通常のシミのように1つ1つ単独ではなく、左右対称で比較的広範囲に広がります。色は茶褐色で、額や口周り、あごや鼻の下にできることも。なお、シミの形が肝臓に似ているために肝斑と呼ばれていますが、肝機能が直接影響しているわけではありません。
肝斑は女性に多く見られる症状ですが、まれに男性に発症することもあります。日本人はメラニン色素の多い肌質のため、肝斑ができやすい人種といえるでしょう。
女性ホルモンと肝斑の関係性
肝斑は妊娠中、もしくは30~40代の女性にできやすく、閉経後は症状が軽くなったり消えたりすることがあります。そのため、肝斑ができる原因には、女性ホルモンが深く関係しているといわれています。
女性ホルモンの1つである黄体ホルモンはメラニン色素を増やす作用があり、肝斑の要因となるのです。また、女性ホルモンには血管拡張作用があることも、肝斑を引き起こす原因となっています。
なお、ピルを服用していたり、月経不順になっている人も肝斑ができやすくなります。この場合も、ホルモンバランスに大きな影響を与えていることが原因です。これらのことから、女性ホルモンと肝斑は切っても切れない深い結びつきがあると考えられています。
紫外線・ストレスにも要注意
肝斑の要因が女性ホルモンであるとはいえ、紫外線には注意が必要です。紫外線はメラニン色素を増やすため、肝斑の発生・悪化の引き金になるのです。日焼け止めや日傘などで、紫外線をカットすることを習慣にしましょう。
また、ストレスも肝斑に関係しているといわれています。そもそもストレスは自律神経を乱れさせ、ホルモンの分泌に悪影響を与えます。結果的に女性ホルモンのバランスが乱れることで、肝斑の発生につながってしまうのです。
このような肝斑の治療には、トラネキサム酸やビタミンCの服用、美白外用剤の使用、ケミカルピーリングなどが有効です。ただし女性ホルモンに直接的に作用するわけではないので、紫外線やストレスの対策も一緒に続けていくことが大切です。また、規則正しい生活やバランスの良い食生活で肌の代謝を高めることも、肝斑の改善につながります。