休日に昼まで寝るのはNG!? 「寝過ぎ」も肌には悪影響
公開日:2017/02/02 / 最終更新日:2019/08/20
「肌は眠っている間に作られる」
というのは、よく言われること。
それならば、たくさん寝れば寝るほど肌に良いのかと言うと、実はそうではありません。「寝過ぎ」も肌には良くないんです!
美容皮膚科 シロノクリニック横浜院 牧野輝美院長がお伝えします。
寝過ぎは体内時計を狂わせる!
睡眠不足が肌に良くないということは、みなさん体感的にもご存じだと思います。寝不足だと化粧のノリが悪くなったり、肌荒れやニキビなどのトラブルが起こりやすくなります。
これは、肌のターンオーバーが眠っている間に起こるからです。きちんと睡眠を取らないと正常な新陳代謝が滞り、さまざまな不調につながってしまうのです。
では、「寝過ぎ」はどうでしょうか?
実は、寝過ぎもターンオーバー周期を乱す原因となります。
ターンオーバーを促す成長ホルモンは、入眠から約3時間ほどの深い眠り(ノンレム睡眠)の時に活発に分泌されます。このタイミングでぐっすりと眠ることが美肌作りには欠かせません。
休日などにだらだらと昼まで寝続けた日の夜、なかなか寝付けなかったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。眠り始めにぐっすりと眠れなければ成長ホルモンがうまく分泌されず、ターンオーバーが滞る原因になってしまうのです。
さまざまな肌トラブルの原因にも
寝過ぎが肌に与える悪影響は、ターンオーバーの乱れだけではありません。
以下のような問題を引き起こす可能性もあります。
・ホルモンバランスが崩れる
寝過ぎは自律神経のバランスを崩す原因にもなります。自律神経の乱れはホルモンバランスの乱れをもたらすため、ニキビや肌荒れなどのトラブルが起こりやすくなってしまいます。
・血行不良になりやすい
血液は、筋肉を動かすことで循環が促されます。寝ている間は身体の動きが少なくなるため、長時間寝ていると血行が悪くなりがち。血行不良は肌のくすみや目の下のクマ、肌荒れなどの原因になります。
・しわやシミの原因にも!?
寝過ぎで体内時計のリズムが狂うと、睡眠ホルモン「メラトニン」が正しく分泌されなくなってしまいます。メラトニンには抗酸化作用があるため、正常に分泌されていることで肌を老化させる活性酸素を抑える働きもあるのです。メラトニンが減ってしまうことが、結果的に肌老化の一因となってしまうとも言えます。
寝過ぎも肌に良くないということ、お分かりいただけたでしょうか?
普段から平均睡眠時間が人より長めであったとしても、規則正しく睡眠できている場合は「寝過ぎ」にはあたらないので問題ありません。
問題なのは、休日などに昼までだらだらと寝てしまうことです。
肌のためには、できるだけ規則正しい生活リズムを保つことを心掛けたいですね。