ノーベル賞受賞の二大成分「EGF」「フラーレン」ってどんなもの?
公開日:2017/01/29 / 最終更新日:2019/08/20
化粧品にはさまざまな効果を持つ成分が配合されています。
とてもいろいろなものがあって、どれが何に効果があるのかよく分からないという方も多いかと思います。
近年、注目を集めている美容成分に「EGF」と「フラーレン」があります。
この二つの成分は、それぞれの発見者がその成分の発見などの功績によってノーベル賞を受賞していることから、「ノーベル賞受賞の成分」と呼ばれることもあります。
そんな気になる「EGF」「フラーレン」ってどんなもの?
その美容効果についてご紹介します。
ターンオーバーを促し、肌を整える「EGF」
EGFはアメリカのスタンレー・コーエン博士によって1962年に発見された成分です。コーエン博士はEGFの発見によって1986年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
EGFは、わたしたちの体内に存在するたんぱく質で、日本語では「上皮成長因子」と呼ばれます。肌の表面(上皮)の細胞を活性化したり、新しい細胞を増やしたりして新陳代謝を促したり、肌を整えたりする働きがあります。
もともと体内にあるものですが、加齢にともない減少してしまうため、EGF配合の化粧品などで外から補うことによって、肌のターンオーバーをサポートし、しわやシミの予防・改善効果が期待できるとされています。
活性酸素を除去し老化を防ぐ「フラーレン」
フラーレンは1985年にハロルド・クロトー、リチャード・スモーリー、ロバート・カールらによって発見された成分です。発見者の三人は、その功績によって1996年にノーベル化学賞を受賞しました。
フラーレンはダイヤモンドと同じく炭素のみで構成される物質で、サッカーボールんのような形をしています。EGFがもともと人体に存在する物質であったのに対し、フラーレンはとても希少な物質で、発見当初はしばらく研究が進みませんでした。その後、1990年に大量に合成できる方法が発見され、研究や生産が進められました。
フラーレンには、活性酸素を除去する働きがあると言われています。同じく抗酸化作用を持つビタミンCなどとは働き方が異なり、活性酸素そのものに吸着し酸化を阻害します。このため、安定性や効果の持続性が高いとされています。
活性酸素はシワやシミなど肌の老化を引き起こす大きな原因となるため、フラーレンでその働きを抑えることで肌の老化を予防することにつながると考えられています。
どちらの成分もシミやしわなどの予防・改善に役立つものですが、働き方には違いがあることがお分かりいただけたでしょうか。
それぞれ効果には個人差があるので、試してみて自分に合うものを使ってみるのが良いかもしれませんね。