冬は要注意!「スパイダースキン」の原因と対策について
公開日:2016/12/06 / 最終更新日:2019/08/20
「スパイダースキン」という言葉をご存じですか?
ピンと来ない方もいらっしゃるかと思いますが、太ももやふくらはぎなどの肌に静脈が蜘蛛の巣のように透けて見える状態と言えば、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
スパイダースキンは女性に多く、特に寒い冬は症状を進行させやすい時期なので注意が必要です。
スパイダースキンの起こる原因や予防法などについて、美容皮膚科 シロノクリニック銀座院 徳永真理院長がお伝えします。
スパイダースキンはなぜ起こる?!?
心臓から全身に送りだされた血液は、臓器や細胞に栄養や酸素を送り終えた後、静脈を通って心臓に戻ります。心臓より低い位置にある脚の静脈は、常に重力に逆らって流れているのです。
静脈には逆流しないように弁がついていて、歩いたり足を動かした時に筋肉が静脈を圧迫し、血液が上に押し上げられる仕組みです。
ところが、この弁の働きが悪くなることで血液がうまく流れず静脈が膨張してしまうことがあります。これは「下肢静脈瘤」と呼ばれる症状です。
皮膚の直下にある細い静脈でこの症状が発生し、静脈が蜘蛛の巣状に青紫色に透けて見えるものが「スパイダースキン」と呼ばれています。
スパイダースキンを予防するには?
スパイダースキンは、脚の血液の流れが悪くなることで起こりやすくなります。つまり、血行不良やむくみが起きやすい冬は、スパイダースキンになる要因も大きいということ。
特に、仕事などで「立ちっぱなし」「座りっぱなし」など、長時間脚を動かさないことが多い方に起こりやすいので注意が必要です。
予防法としては、着圧ストッキングや着圧スパッツなどで脚の血流を促すことが有効です。また、入浴後に脚部のマッサージを行って血液やリンパの流れを促すのもお勧めです。
脚のむくみを感じる時にはクッションなどを用いて脚を心臓より高くして寝るのも良いでしょう。
スパイダースキンは痛みなどがないため、脚の後ろ側などにできた場合、自分では気づかないことも多いものです。
放っておくとどんどん進行して目立つようになってしまうため、日頃からむくみや冷えに注意して、美脚ケアを心掛けましょう。