パンなどの「小麦食品」が肌荒れを引き起こすって本当なの?
公開日:2018/08/24 / 最終更新日:2022/06/14
日本人の主食といえばやはりお米が挙がりますが、それに次いで人気となっているのは、パンやパスタをはじめとした小麦食品。朝昼晩の食事時にはもちろん、お菓子などにも小麦が使われているため、意識をせずとも毎日1回は口にしているという方も多いでしょう。
しかし、ここで気になってくるのが「小麦食品を食べると肌荒れを引き起こす」という噂。果たして、この噂は本当なのでしょうか。今回は、小麦食品と肌荒れの関係についてご紹介します。
小麦の“糖質”が肌荒れを引き起こす?
小麦食品を食べると肌荒れが起きるといわれているのは、小麦に含まれる“糖質”が関係していると考えられます。糖質といえば、ケーキや甘い菓子パンなどを想像する方も多いと思いますが、実は食パン1枚に約26グラム、小さなクロワッサン1個にも約12グラムの糖質が含まれているのです。その上、バターやジャムを塗った場合には、さらにカロリーが増えてしまいます。とくに、小麦に含まれる糖質“アミロペクチンA”には、血糖値を急激に上昇させてしまう働きがあります。血糖値が上がると、皮脂詰まりや肌の乾燥が起きやすくなるため、肌が荒れやすくなってしまうのです。
小麦に含まれる“グルテン”にも要注意!
近頃、テレビやネットなどで“グルテンフリー”という言葉をよく聞くようになりました。グルテンというのは、グルテニンとグリアジンといったタンパク質の混合物のこと。小麦をはじめ、ライ麦や大麦といった穀物に含まれています。
パンやパスタをはじめ、うどん、天ぷら、ケーキ、カスタードクリーム、お醤油、ビールなど、さまざまな食品にグルテンが含まれています。私たちの生活には欠かせない食品ばかりですが、最近の研究では、人間の約1割がグルテンを消化分解できない“グルテン不耐性”という体質を持っていることがわかりました。
グルテンを摂取し続けるとどうなる?
小麦のグルテンは、体内に吸収されると脳に快感を与えたり食欲を促したりする働きがあります。小麦食品を食べ続けると、一種の中毒性や依存性が現れてしまうこともあるため注意が必要です。また、グルテンは腸の悪玉菌のエサとなってしまうため、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化しやすくなります。腸内環境が悪くなってしまうと、肌荒れの原因になることがあるため、これもまた要注意です。
さらに、グルテン不耐症だけでなく、自覚のない軽い小麦アレルギーを持っている人も存在します。グルテン不耐性や小麦アレルギーを持っていることに気付かず小麦製品を食べ続けてしまうと、肌荒れの状態がずっと続いてしまうのです。小麦は食品だけでなく、コスメやヘアケア用品にも含まれていることがあるので、原料を確認しながら購入すると良いでしょう。
最近では、海外を中心に“グルテンフリー”の生活をする人々が増えています。小麦の摂取を避けることで肌荒れや体調の改善につながるケースは少なくないといわれているのです。小麦の影響が気になるという方は、いきなり小麦食品を全て避けるのではなく、日々の小麦の摂取量を少しずつ減らしていくことをお勧めします。