いびきと無呼吸症候群の違いって?意外と知らない2つの関係性
公開日:2018/11/28 / 最終更新日:2018/11/28
就寝中のトラブルといえば、いびきと無呼吸症候群が有名です。しかしこの2つの名前を聞いたことがあっても、それぞれ特徴や違いを詳しく知っている方は少ないでしょう。そこで今回は、健康的な睡眠を得るためのヒントとして、いびきと無呼吸症候群の違いや関係について解説します。
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に無呼吸状態が繰り返される病気のことです。睡眠中、10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上、もしくは一晩に30回以上あった場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
「無呼吸が続くなんて死んでしまうのでは?」と思われるもしれませんが、息が止まるのは断続的なため、死に至ることはありません。しかし無呼吸が続くと体内の酸素が欠乏しますから、体に大きな負担がかかります。体や脳がゆっくり休めないため、高血圧など生活習慣病や日中の眠気、倦怠感などを引き起こしてしまうのです。
睡眠時無呼吸症候群の種類・原因は
■閉塞性睡眠時無呼吸
睡眠時無呼吸症候群のタイプは、大きく分けて2つあるといわれています。1つは、空気の通り道の気道が狭くなることで、呼吸が止まる閉塞性睡眠時無呼吸タイプです。睡眠時無呼吸症候群の9割がこのタイプに当てはまるといわれています。喉や首に脂肪がついていたり、舌が大きかったりすると気道が狭まり、無呼吸の原因になります。
■中枢性睡眠時無呼吸
もう1つは、脳からの呼吸指令が出なくなることで呼吸が止まる中枢性睡眠時無呼吸タイプです。気道は開いているのに呼吸指令が出ないために無呼吸になってしまうのです。心臓機能の低下などが、中枢性睡眠時無呼吸の原因になるといわれています。
いびきと無呼吸症候群の違い・関係性
「いびきをかいている人は、みんな睡眠時無呼吸症候群なのでは?」と思っている方が多いかもしれません。しかし、それは大きな誤解で、いびきをかいている人全員が無呼吸症候群というわけではありません。
上記でご説明した閉塞性睡眠時無呼吸の症状の1つに、いびきがあると考えて頂いた方がよいでしょう。ただし、いびきをかいている人は気道が狭くなり、呼吸がしづらいことは確かです。無呼吸症候群になっていなくても、その一歩手前に陥っている可能性はありますから、心配な方は専門家に相談することをオススメします。
また、すでに激しいいびきと日中の倦怠感に悩まされている人は、睡眠時無呼吸症候群である可能性ががあります。そのような方は、早めに医療機関を受診しましょう。
いびきと無呼吸症候群は同じではありません。しかし、いびきをかいている人は体に何らかの負担をかけている可能性があります。体や脳の健康を保つために、いびきを軽く見ないようにしましょう。