イビキを引き起こす「鼻中隔湾曲症」の原因と対策
公開日:2017/08/10 / 最終更新日:2017/08/10
イビキを引き起こす原因は、鼻づまりや肥満など人によって様々です。そして中には「鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)」という疾患でイビキを起こしてしまう人もいます。
難しそうな症状を想像しがちですが、これは一体どんな状態を指しているものなのでしょうか。今回は、鼻中隔湾曲症とはどういった症状なのか原因とあわせてご紹介します。
「鼻中隔湾曲症」とは?
鼻中隔湾曲症とは、鼻腔を左右に仕切っている骨(鼻中隔)が曲がってしまう症状のことを指します。ケガや鼻をいじる癖などによって、多少鼻が曲がっているという方も多いですが、鼻中隔の湾曲が極端に激しい場合は、体に様々な悪影響を及ぼすため注意が必要です。
鼻中隔湾曲症を発症するとほとんどの人が鼻づまりに悩まされます。その結果、就寝中も呼吸がしにくくなり、大きなイビキをかいてしまうようになるのです。
また、鼻中隔湾曲症は、慢性副鼻腔炎や蓄膿症、睡眠時無呼吸症候群など、様々な合併症を引き起こす可能性があります。
鼻中隔湾曲症の原因って?
鼻中隔湾曲症になるのは、骨の成長が一因です。骨の成長途中にバランスが崩れて、鼻中隔の骨も曲がってしまうのです。そのため成長前の小さな子供が鼻中隔湾曲症になることはないと考えられています。
また、何かの事故で鼻に衝撃を受けると、鼻中隔湾曲症を発症することがあります。鼻を強くぶつけたり、鼻の骨折をすると、骨が歪んで上記のような症状を引き起こしてしまうのです。鼻をぶつける事故を経験した人や、激しいスポーツをやったことがある人などは、鼻中隔湾曲症になるリスクも高いといえるでしょう。
鼻中隔湾曲症を改善するには?
鼻中隔湾曲症は、残念ながら自然に治ることはありません。完治させるためには、手術で鼻中隔の矯正を行う必要があります。鼻中隔湾曲症の疑いがあり、イビキや鼻づまりなどで悩んでいる方は、まずは耳鼻咽喉科や耳鼻科へ行き検査をうけましょう。
また、手術ではなく薬物療法だけで改善を図ることもあります。薬の種類は症状にもよりますが、鼻づまりを改善する点鼻薬を用いて、イビキや合併症のリスクを軽減するのが一般的です。
鼻中隔湾曲症そのものを自分で判断することは難しいですが、イビキがきになるときはもちろんのこと、鼻がつまりやすいなどの違和感があるという場合は要注意。放置せずにクリニックで相談してみましょう。