肥満は遺伝するって本当? 太る本当の原因とは
公開日:2020/04/15 / 最終更新日:2020/05/20
「親が太っているから、自分も太りやすい」と考えている方は多いもの。では実際のところ、肥満体質は遺伝するのでしょうか? 遺伝が肥満に与える影響を、太る本当の原因や適切なダイエット方法の探し方とあわせてご紹介します。
肥満は遺伝するが後天的な要因も大きい
結論からお伝えすると、肥満体質は遺伝する可能性があります。片親が肥満の場合は約40%、両親が肥満の場合は60%以上の確率で子供も肥満になるといわれているのです。養子縁組の家族を対象にした調査でも、生みの親が肥満の場合、養父母が痩せていても、子供も肥満になる傾向が高いことが明らかになっています。
しかし、親が肥満だと子供も絶対に太ると断言できるわけではありません。食事や習慣などの後天的な原因も、肥満に大きく関係していると考えられています。
母親の食生活が子供に影響する
子供が肥満になるかどうかは、母親の影響が大きいといわれています。アメリカの研究では、父親が痩せていても、母親が太っていると子供が肥満になる確率が高くなると報告されているのです。
これは、母親の食生活や習慣が、子供に大きく影響するため。乳児期や思春期にカロリーを摂りすぎていて運動量が少ないと、脂肪細胞が増えやすくなるのです。また、妊娠中の母親が必要以上に食事をすると、胎児の脂肪細胞が増えることもわかっています。
もともと日本人は肥満体質
実は日本人は、太りやすい遺伝子を持っているってご存じでしたか? 日本人の約34%は、肥満遺伝子の影響で基礎代謝量が少ないのです。しかし実際のところ、日本人は欧米人に比べると痩せている方が多いですよね。これは、日本人の食生活が欧米人に比べて低カロリーなことが関係しています。和食など、栄養バランスの優れた食事をしていれば、肥満遺伝子を持っていても肥満を防げるのです。
自分の肥満遺伝子は調べられる
自分が持つ肥満遺伝子は、シロノクリニックの肥満遺伝子検査で調べることができます。肥満遺伝子の種類によっても、適した食事や運動法が異なるもの。「自分が太りやすい体質か知りたい」「自分に最適なダイエット法が知りたい」という方は、利用されてみてはいかがでしょうか。
今回は、あまり知られていない肥満と遺伝の関係についてご紹介しました。肥満体質には遺伝が大きく関係していますが、適切なダイエットを続けていれば、たとえ両親が肥満でもスリムな体を目指すことができます。「親が太っているからダイエットをしても無駄」と諦めずに、正しい食事制限や運動を続けていきましょう。