糖質ダイエットとは別? 話題のケトン体ダイエットとは
公開日:2019/07/15 / 最終更新日:2022/05/19
夏が近付くと露出度の高い洋服を着る機会が増えるため、ダイエットを意識する方も多いのではないでしょうか。ここ数年、アトキンス式ダイエットとも呼ばれる「ケトン体ダイエット」が話題となっています。
ここでは、ケトン体の特徴やケトン体ダイエットの方法などをご紹介していきます。
ケトン体は糖に代わるエネルギー
通常、人は糖を体内で分解させたブドウ糖をエネルギー源としていますが、このブドウ糖が不足すると、体は脂肪を燃焼させエネルギーとします。
このとき肝臓では、脂肪酸の一部がケトン体に変わります。ケトン体とは、アセトン・アセト酢酸・β-ヒドロキシ酪酸という、3物質の総称です。
水溶性であるケトン体は、ブドウ糖しかエネルギーにできない脳に血液を通してエネルギーを供給することができる唯一の物質です。脳以外にも心臓や筋肉などのエネルギーにもなります。
ケトン体ダイエットと糖質制限ダイエットの違い
ケトン体ダイエットも糖質制限ダイエットも、糖質の摂取量を制限する必要があることでは似ていますが、長期間をかけて糖質を制限しながら緩やかに行う糖質制限ダイエットに比べ、ケトン体ダイエットは初めに極端な糖質の制限を必要とします。
糖のもととなる炭水化物の摂取を控えることで体内のケトン体を増やし、脂肪を燃焼しやすい体を作るダイエット方法です。
具体的なダイエット方法
最初の約2週間は1日に必要な摂取カロリーの5%まで炭水化物を極端に減らし、エネルギー源を糖質からケトン体へとシフトさせます。開始から約2週間後、少しずつ炭水化物の摂取量を増やしていきます。
目安としては、2週間後からは1日の炭水化物の摂取カロリーを6%とし、その後も1週間経つごとに1%ずつ増やします。最終的には20%を超えないようにしながら目標体重を目指し、達成できたらケトン体ダイエットは終わりです。
タンパク質や脂質の制限はありません。タンパク質は体を作る重要な役割があるため、バランスよく摂取することをお勧めします。
ケトン体ダイエットの注意点
ケトン体ダイエットを始めた最初のうちは、体がさまざまな反応を起こします。
炭水化物の摂取を極端に制限するため、ケトン体質になるまでは体のだるさや頭がぼーっとすることがあり、ケトン体のアセトンが原因となり口臭や体臭が甘酸っぱいニオイに変化してしまうこともあります。
また、血中のケトン体濃度が上がり体の外へ排出するために脱水症状を引き起こす可能性もあるため、水やお茶などの水分をしっかり摂りましょう。
ケトン体ダイエットは体に与える影響も大きいことから、日々の体調管理をしっかり行い、無理のない範囲で行うことが大切です。ただ単に痩せることだけを目的とせず、健康的で痩せやすい体作りを心掛けましょう。