意外と知らない…ニキビを潰すとニキビ跡ができる、メカニズム
公開日:2018/08/14 / 最終更新日:2018/08/14
「ニキビ跡ができやすくなるから、ニキビは潰してはいけない」というのは、もはやニキビケアにおける常識です。しかし常識と知っている方は多くても、ニキビ跡ができるメカニズムまではあまり知られていません。なぜニキビを潰すとニキビ跡はできやすくなるのか、ニキビを早くキレイに治すために確認しておきましょう。
まずはチェック!ニキビ跡ができるメカニズム
■クレーター状のニキビ跡の場合
そもそもニキビ跡が残るのは、ニキビの炎症が重症化し、肌の奥にある真皮層や毛穴周りの組織にダメージが及ぶためです。炎症によって周辺組織にダメージが及ぶと、その傷を修復するために大量のコラーゲンが作られます。このコラーゲンは瘢痕組織といわれ、その形のまま残ることでクレーター状のくぼんだニキビ跡ができてしまうのです。
■色素沈着のニキビ跡の場合
ニキビの炎症がひどくなると活性酸素が発生し、色素細胞(メラノサイト)を活性化させます。すると紫外線を浴びた時のように多くのメラニン色素が生成されます。そのメラニン色素が沈着することで、消えにくいシミのようなニキビ跡ができてしまうのです。
ニキビを潰すとニキビ跡ができるのは、炎症が悪化するため
ここまでご説明した通り、ニキビ跡ができるのは、ニキビの炎症の悪化が原因です。そしてニキビを無理に潰した場合、おのずと炎症が悪化します。炎症が起こっている最中のニキビを潰すと、膿や血液が飛び出し、菌が毛穴内でさらに繁殖することもあるため注意しましょう。
またニキビが炎症しているところに他の雑菌が付着すると感染症を引き起こすこともあるので、油断大敵です。
このようにニキビの炎症が悪化すると周辺組織に大きなダメージが加わり、ニキビ跡が作られてしまうのです。ニキビ跡ができない程度の小さなニキビでも潰すことで炎症が悪化すれば、ニキビ跡ができる危険性が高まることになります。
潰すとニキビ跡になりやすいニキビの種類とは
ニキビは見た目の色によって、炎症の進行度合いや呼ばれ方が異なります。白ニキビや黒ニキビは炎症が起こっておらず、適切に潰せば問題はないといわれています。そのニキビを潰すときの潰し方にも問題があります。指の腹で無理やり押しつぶすようなことをしてしまうと、皮膚が避けて傷となってしまう恐れがあり、その傷跡が凹凸のニキビ跡の原因にもなります。角栓などの塊が皮膚表面にてできているような場合は、すんなりと押し出せますが、そうでない場合は針などで穴をあけ、専用の器具(面ぽう圧出器)などを利用するようにすれば、皮膚がさけることがありません。ただし清潔な器具でおこない、行った後もしっかり消毒は必要です。
しかし、赤ニキビは基本的に炎症を起こしていますから、潰してはいけません。その理由は上部でご説明した通り、炎症を悪化させる原因になるためです。
赤ニキビを潰してしまったときは
万が一赤ニキビを潰してしまった時は、水で洗い流し、コットンやガーゼで止血しましょう。その後はニキビ治療薬を塗るか、美容皮膚科で相談することをオススメします。
ニキビを潰すとニキビ跡ができるのは、菌が繁殖して炎症が悪化し、瘢痕組織やメラニン色素が発生するためです。このようなメカニズムを引き起こさないためにもニキビを無理に潰さずにしましょう。