シミのレーザー治療ってどのような仕組みになっているの?
公開日:2019/02/25 / 最終更新日:2022/05/25
肌にできたシミはいったん目につくと気になりませんか? セルフケアではなかなか改善が難しいシミですが、美容皮膚科で「レーザー治療」を受けることでシミを改善させることができます。レーザー治療はシミにどのような効果をもたらすのでしょうか。
今回はシミのレーザー治療の仕組みについてご紹介します。
そもそも「シミ」とはどういうもの?
シミにもさまざまな種類がありますが、一般的に多いのが「老人性色素斑」と呼ばれるシミです。紫外線を浴びると皮膚には「メラニン」という黒色の色素が蓄積されます。通常、蓄積されたメラニンは、皮膚が細胞分裂し徐々に生まれ変わることで、古い細胞とともに押し上げられてアカとなって排出されます。これが肌のターンオーバーです。
しかし加齢や肌への過度の刺激、ストレスなどにより肌のターンオーバーが追いつかなくなると、メラニンは排出されずに皮膚の中に残ったままとなり、シミとなって現れてしまうのです。
美容皮膚科で使用されるレーザーってどんなもの?
光には太陽の光や紫外線などいろいろな種類があり、光の種類は「波長」という光の波の長さで変わってきます。
シミの治療に使われるレーザーは、特定の波長を選んで作られた人工の光です。レーザー治療では、メラニンの色素量にあわせて照射時間や強さを調節することができます。また、レーザーのエネルギーは一方向にのみ直進して進むという特徴があるため、一点のシミに集中してレーザーを照射することができます。
レーザー治療がシミを治す仕組み
・メラニン色素だけを破壊する
レーザーをシミの部分に照射すると光がメラニンに吸収され、その瞬間に光のエネルギーが熱のエネルギーに変換されます。熱のエネルギーはシミ部分のメラニンを破壊します。レーザーはメラニンのみに反応するので、周辺の正常な皮膚にはダメージを与えません。
・ターンオーバーにより新しい皮膚へと再生
レーザーによって破壊されたメラニンは老廃物となり、肌のターンオーバー機能によって上へ上へと押し出され、やがてかさぶたができます。レーザー治療から1週間ほどでかさぶたが自然にはがれピンク色の新しい皮膚ができます。さらに1カ月ほど経過すると周りの皮膚となじんでシミ治療をした跡は健やかな肌に生まれ変わります。
シミは1回できてしまうと、普段のスキンケアだけではなかなか消すことが難しいものです。シミやレーザー治療の仕組みがわかれば、今まで不安に思っていたことも少し解消されますね。是非この機会に、レーザー治療を受けてみてはいかがでしょうか。