ピルの服用で肝斑ができるって本当? 女性ホルモンとの関係とは
公開日:2019/12/04 / 最終更新日:2020/06/02
「ピルの服用で肝斑ができる」といわれていますが、これは本当なのでしょうか? そもそもピルとは何なのか、肝斑とどのような関係があるのか、肝斑発生のメカニズムや予防方法とあわせてご紹介します。
肝斑とは
肝斑とは、顔の頬、額、鼻の下に現れることの多いシミの一種です。輪郭がはっきりしておらず、顔の左右対称にもやっと現れます。30~40代の女性に多く、閉経を迎えると症状が軽くなり、徐々に消えることも少なくありません。
ピルとは
ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれる経口避妊薬です。ピルを服用すると、血中の女性ホルモン濃度が高まり、妊娠中に近い状態になります。これにより服用中は排卵がなくなり、避妊できるのです。
「ピルの服用で肝斑ができる」って本当?
「ピルの服用で肝斑ができる」という説は、事実です。ピルの服用がきっかけで肝斑を発症、もしくは悪化する確率は高いといわれています。ピルと肝斑には切っても切れない深い関係性があるといえるでしょう。
なぜピルが肝斑に関係しているの?
肝斑の根本的原因は、まだはっきりとは明らかになっていません。ただ、発症には女性ホルモンが大きく関係しているといわれています。なぜなら、ホルモンバランスが変化する妊娠中に肝斑ができやすいためです。
また、月経不順やストレスを抱えている女性にも多く現れる傾向があります。ピルを服用すると体は妊娠中に近い状態になりますので、おのずと肝斑もできやすくなるというわけです。
肝斑を改善するには
肝斑の治療には、トラネキサム酸配合の内服薬が用いられます。しかし、トラネキサム酸は女性ホルモンに直接作用するわけではありません。ピルの服用によって肝斑が出現した場合は、ピルを中止するなどの対策が必要です。どうしても中止できない事情がある場合は、婦人科や美容皮膚科に相談されることをお勧めします。
また、肌に刺激を与えると肝斑が悪化するといわれています。摩擦や紫外線などの刺激は徹底して避けたほうがいいでしょう。スキンケアやメイク時などに肌を極力こすらない、日焼け止めやUVカットグッズで紫外線を肌から守る、などの対策が効果的です。
ピルと肝斑には深い関係性があり、ピルの服用を中止しても肝斑が残ってしまうことがあります。その場合は、美容皮膚科での本格的な肝斑治療がお勧めです。悩みすぎるとストレスになってしまいますので、早めの行動で改善を目指していきましょう。