「肝斑」と「そばかす」の違い・見分け方
公開日:2019/11/21 / 最終更新日:2022/02/01
肝斑とそばかすは、どちらも広範囲に広がるシミの一種です。一見似ていますが、発生原因や治療法はそれぞれ異なります。透明感のある肌を取り戻すために、両者の特徴や違い、見分け方を確認してみましょう。
肝斑の特徴
肝斑は、頬や額、鼻の下などに左右対称に現れるシミです。複雑な形で、輪郭がはっきりしていないのが特徴です。色は薄茶もしくはグレー。女性に現れることが多く、閉経とともに薄くなる傾向があります。
そばかすの特徴
そばかすの正式名称は、雀卵斑(じゃくらんはん)です。その名の通り、雀の卵の柄のような見た目をしています。茶色の小さな斑点が、鼻や頬に現れるのが特徴です。顔だけでなく、背中や肩に現れることもあります。
肝斑とそばかすの違い
原因
肝斑の原因はまだはっきりとは明らかになっていませんが、女性ホルモンが関係しているといわれています。その理由は、ホルモンバランスの変化、妊娠、経口避妊薬がきっかけになりやすいためです。
一方そばかすは、遺伝的要因が大きいといわれています。欧米人や色白の方に偏って多いことも、遺伝が関係しているためと考えられるでしょう。なお、肝斑もそばかすも、紫外線で悪化することは共通しています。
現れる年代
肝斑が現れやすい年代は、30~40代です。これは、女性のホルモンバランスが変化しやすい年代のため。出産を機に現れ、閉経を境に目立たなくなります。
対して、そばかすが現れやすい年代は、幼児~10代です。思春期にピークを迎え、20代になると徐々に薄くなる傾向があります。
治療法
肝斑の治療には、トラネキサム酸配合の内服薬が用いられます。一般的なシミ治療に使用されるレーザーは、肝斑が悪化することがあるので注意が必要です。(最近では肝斑に有効なレーザー機器も開発されています。)
一方そばかすの治療には、光治療やレーザー治療が有効です。基本的には、シミと同じ治療が行われます。
肝斑とそばかすの見分け方
肝斑…もやっとしたシミ
肝斑は輪郭がはっきりしておらず、もやっとしているのが特徴です。目の外側、頬骨辺りにできる傾向がありますが、額や鼻の下にも現れることがあります。30~40代の女性で、頬がぼんやりとくすんで見えるなら、肝斑の可能性が高いでしょう。
そばかす…直径3~5mmの粒状のシミ
そばかすは、直径3~5mmの小さい粒上のシミが広がります。鼻の上にもある場合は、そばかすの可能性が高いでしょう。春から夏は紫外線の影響で、濃くなる傾向があります。
肝斑もそばかすも肌の透明感を低下させるため、老けて見える原因になります。まずはしっかりと見分けたうえで、適切なケアや治療を選択しましょう。