ワキガは遺伝するって本当? 親から受け継ぐ確率とは
公開日:2019/11/21 / 最終更新日:2020/06/07
ワキガは、アポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚の常在菌に分解されることが原因です。ワキガ体質の方はアポクリン汗腺が生まれつき多いのですが、この体質には遺伝が大きく影響しているといわれています。今回は、あまり知られていない遺伝とワキガの関係性について、くわしくご紹介します。
ワキガは遺伝する?
ワキガ体質は、親から遺伝しやすい優性遺伝の1つです。親がワキガの遺伝子を持っていれば、子も高い確率でワキガ体質になります。実際、ワキガ体質の割合は日本人が約10%、欧米人は約80%。このことからも、遺伝が大きく関係していることが分かります。
ワキガが遺伝する確率
ワキガが遺伝する確率は、以下のようにいわれています。
・両親のどちらかがワキガ体質の場合…50%の確率
・両親がどちらもワキガ体質の場合…80%の確率
つまりワキガは、50~80%の確率で遺伝するということになります。
後天的なワキガの原因
ワキガにおける遺伝以外の原因には、下記のようなものが考えられます。
・ストレスが多い
・食生活の乱れ(動物性タンパク質や刺激物の過剰摂取)
・過剰な喫煙や飲酒
遺伝によるワキガを抑える方法
後天的なワキガの原因を避ける
たとえ親から引き継いだワキガ体質でも、生活習慣を整えればニオイを軽減できることがあります。「体質だから仕方ない」と諦めずに、ストレス対策やバランスのいい食事などを心掛けましょう。食事の場合、脂質の多い肉類やファストフードなどは避けて、血液をサラサラにする青魚や納豆、食物繊維が豊富で腸内環境を整える野菜や海草類をしっかり食べると効果的です。
ワキの脱毛をする
ワキ毛が未処理の状態だと、菌が繁殖しやすくなる影響でワキガが悪化しやすくなります。ただし、カミソリを使うような自己処理だと、肌を傷つけてかえってニオイを発しやすい状態になってしまうことも。肌に負担をかけずにワキ毛を除去するために、レーザーを用いた医療脱毛を行うことをお勧めします。レーザーの熱エネルギーによって、アポクリン汗腺の機能を弱める効果も期待できます。
菌の繁殖を抑える
ワキガには常在菌の異常繁殖も関係していますので、肌を清潔に保つことも重要です。殺菌・防臭作用のあるボディソープやデオドラント剤を用いて、ニオイの発生を最小限に抑えましょう。皮膚科で相談すれば、塗り薬を処方してもらえることもあります。
お伝えしたように、ワキガには遺伝が大きく関係しています。徹底したケアを行っても改善が見られない場合は、美容皮膚科でのワキガ治療が効果的です。たとえ遺伝でも、諦めずに正しい対処でワキガを確実に軽減させましょう。