ボトックス注入の効果はいつから出てくる?
公開日:2019/10/23 / 最終更新日:2022/02/01
ボツリヌス菌から産生される「ボトックス」は、注入した箇所の筋肉の収縮や発汗を抑制する作用があります。この性質を利用して、表情ジワの改善やエラの縮小(小顔治療)、多汗症の改善など、さまざまな治療に役立てられています。
ボトックス注入を行った場合、その効果は注入からどのぐらい時間を経て現れてくるのでしょうか。個人差もありますが、一般的に効果が出始める時期や持続期間などについてご紹介します。
ボトックスによる表情ジワ改善効果は約3日後から
ボトックス注入の目的として最も多いのが、表情ジワの予防・改善です。ボトックスの筋肉収縮を抑制する作用により、目尻や額、口元などの表情によって刻まれるシワを改善します。
表情ジワの改善のためにボトックス注入を行った場合、注入から3日後頃から少しずつシワが寄りにくくなります。その後7~10日後頃にはシワがほとんど見られなくなり、効果は4~6か月程度持続するのが一般的です。回数を重ねるうちに、1回の持続期間が長くなるケースが多いです。
ボトックスによる小顔効果は約1か月後から
咬筋(こうきん)と呼ばれる、奥歯をかみ締めるときに使う筋肉が発達しすぎると、エラが張って顔が大きく見えてしまうことがあります。このような場合、咬筋にボトックス注入を行うことで動きを緩め、筋肉のボリュームを減らして少しずつ小顔へと改善していく効果が期待できます。ボトックス注入による小顔効果は、注入からおよそ1か月後頃から現れます。効果の持続期間は、個人差もありますが約3~6か月程度です。効果が切れる前に定期的にボトックス注入を行うことを5~6回繰り返すことで、半永久的に小顔効果が持続するケースが多く見られます。
ボトックスによる多汗症治療効果は約1週間後から
てのひらやわき、足の裏などに過剰に汗をかく多汗症の治療にもボトックス注入が効果的です。ボトックスには、自律神経に作用してエクリン汗腺からの発汗を抑制する働きがあるためです。
多汗症治療を目的とするボトックス注入の場合、治療効果を実感できるのは注入1週間後頃からとなります。治療効果は3か月から1年程度持続します。特に汗をかきやすくなる春から夏の時期の前に治療を受けると効果的です。
ボトックス注入の効果が出始める時期は、治療目的により異なります。効果を求める時期から逆算して、最適な治療時期を決める目安にしてみてください。