そのシミ、もしかしたら肝斑かも……特徴や見分け方とは
公開日:2019/10/23 / 最終更新日:2019/10/23
TVコマーシャルや美容関係のメディアでよく耳にするようになった「肝斑(かんぱん)」はシミの一種ですが、通常のシミとは発生原因や改善方法が異なります。適切なケアを行うために、肝斑とシミの見分け方をご紹介します。
肝斑の特徴・原因とは
シミにはさまざまな種類があり、その中には一般的なシミと呼ばれる「老人性色素斑」と今回ご紹介する「肝斑」も含まれています。老人性色素斑は主に紫外線や老化が原因で発生し、比較的輪郭がくっきりしているのが特徴です。
対して肝斑は輪郭がくっきりしておらず、頬骨を中心に“モヤっ”と現れます。肝斑ができる原因はまだはっきりとは明らかになっていませんが、妊娠や経口避妊薬の服用を機に現れることが多いため、女性ホルモンの影響を受けていると考えられます。
肝斑の見分け方
ここからは肝斑のより詳しい特徴と、シミとの見分け方を見ていきましょう。「肝斑かも……?」と気になっている方は、鏡を見ながらチェックしてみてください。
頬骨に沿って左右対称に広がっている
一般的なシミは、左右対称にできることはほとんどありません。対して肝斑は、頬骨に沿って左右対称に広がるという特徴があります。また、広がり方には個人差があり、蝶々のように広がっているタイプや目尻に小さい円を描くタイプなどとさまざまです。まれに額や鼻の下に広がることもあります。
輪郭がはっきりしていない
肝斑は一般的なシミやほくろに比べると、輪郭がはっきりしていません。茶褐色やグレーのぼやけたシミが地図状に広がるため、顔色が悪く見えることがあります。また、季節や体調などによって濃さが変わることもあります。
妊娠を機に増えた
肝斑には、女性ホルモンが大きく関係しています。妊娠を機にシミが増えた人、出産のたびにシミが濃くなっている人は肝斑の可能性があるでしょう。また、経口避妊薬も女性ホルモンに影響を与えるため、肝斑を誘発することがあります。
30~40代に増えた
肝斑は女性ホルモンが活発に働く30~40代に増えやすいといわれています。妊娠や出産などをしていなくても、この年代に左右対称のシミができたなら肝斑の可能性があるでしょう。ちなみに女性ホルモンの活動が弱まる60代になると、肝斑が薄くなるといわれています。
肝斑の改善には、トラネキサム酸とビタミンCの内服が有効です。しかし、肝斑をシミだと思い込んでいると治療方法を間違える原因になってしまいます。肝斑の特徴を知って、適切なケアや治療へとつなげていきましょう。なお、どうしても判別がつかない場合は美容皮膚科にお気軽にご相談ください。