アレルギー性だけではない「知っておきたい鼻炎の種類」
公開日:2017/08/02 / 最終更新日:2019/10/16
急に鼻水や鼻づまりが起こると、何が原因か分からなくて焦ってしまう方も少なくありません。また、症状を正しく判断しないと、間違った治療法で症状を悪化させてしまう恐れもあります。
そこで、私たちがなり得る鼻炎の種類と、それぞれの症状の特徴をご紹介します。
アレルギー性鼻炎
アレルゲンが原因でくしゃみや鼻水、鼻づまりを起こす症状をアレルギー性鼻炎といいます。主な原因となるものは花粉、ハウスダスト、ダニ、カビ、ペットの毛などです。これらの抗原が鼻の粘膜にある抗体と反応し、アレルギー症状を引き起こしてしまうのです。症状を改善するためには、アレルゲンを特定したうえで掃除やマスクによる回避が有効です。
血管運動性鼻炎
血管運動性鼻炎とは、鼻腔の血管の収縮によって起こる鼻炎のこと。症状はアレルギー性鼻炎と似ていますが、特定のアレルギーが見つからない疾患です。温度差に反応することが多く、他にも寝不足やストレス、煙草の煙や香水が原因になることもあります。血管運動性鼻炎を根治する治療法は確立していませんが、睡眠不足の解消、ストレスの緩和、適度な運動などが有効とされています。
萎縮性鼻炎
萎縮性鼻炎とは、鼻の粘膜が萎縮して硬くなり、鼻腔が広がってしまう疾患です。鼻の中が乾燥し、カサブタや不快な臭いを発する症状に悩まされます。
また、鼻づまりによって頭痛が起きたり、のどの痛みを感じたりすることも。ホルモンバランスの異常、自律神経障害などが原因と考えられていますが、詳細はまだ明らかになっていません。
ウイルス性鼻炎
ウイルス性鼻炎とはその名の通り、ウイルスが原因で発生する鼻炎のこと。いわゆる風邪のことで、症状にはくしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、微熱などがあります。鼻の不快症状にあわせて、のどがいがらっぽくなることも多いのが特徴です。ウイルス性鼻炎の特効薬はなく、点鼻薬や内服薬で症状を抑える程度になります。
薬剤性鼻炎
点鼻薬を使い過ぎると血管が拡張し、薬剤性鼻炎になることがあります。鼻の粘膜が腫れることで、鼻の不快症状を引き起こしてしまうのです。薬剤性鼻炎を改善するためには耳鼻科で的確な治療を受けて、薬の使用回数・使用期限を守ることが大切です。
また、薬剤性鼻炎にならないために市販薬の連続使用や自己判断は避けましょう。
以上のように、鼻炎にはさまざまな種類があります。
すぐに「アレルギーかな?」と決めつけず、正しい対処や治療で症状を改善してください。