アトピー性皮膚炎の症状が悪化しやすい部位&悪化する理由とは?
公開日:2018/11/21 / 最終更新日:2022/06/06
アトピー性皮膚炎の症状は人によって異なりますが、一般的に悪化しやすい部位があることをご存知でしょうか。アトピー性皮膚炎は、年齢によっても症状の出方に違いがあるともいわれています。
具体的にどの部位が悪化しやすいのか、年齢による違いや悪化の理由とあわせて見ていきましょう。
アトピー性皮膚炎が悪化しやすい部位とは?
・顔
顔のアトピー性皮膚炎は、幼児期や思春期以降の大人に現れやすいといわれています。症状が悪化しやすい理由としては、無意識のうちに指や爪で皮膚をかいてしまうため。顔は常に露出している部位なので、ついかきむしってしまい肌のバリア機能をさらに低下させるのです。
成人女性の場合は、メイクやクレンジングのくり返しで悪化することもあります。また、顔は人にどう見られているか気になりやすいところなので、アトピー性皮膚炎の症状によってストレスを感じ、さらなる悪化を招くという負のスパイラルも起こりがちです。
・頭皮
頭皮の症状も、幼児期や思春期以降に現れやすいといわれています。汗などの老廃物が溜まりやすいことが、アトピー悪化の一因といえるでしょう。また、頭皮は顔の皮膚とほぼ同じような条件にあるため、かきむしりの影響も受けやすくなっています。
・首元や耳周り
首元や耳周りは、もともと皮膚が薄く乾燥が激しい部位のため、アトピーが悪化しやすくなります。耳の下が切れる「耳切れ」を起こしている方は、アトピー性皮膚炎の可能性が高いでしょう。また、首元や耳周りも汗をかきやすいうえに、衣類や髪の毛によって刺激される部位です。そのような刺激が、強い痒みや発疹などを引き起こしてしまうのです。
・ひじの内側やひざの裏側、脇
ひじの内側やひざの裏側、脇は幼少時期に悪化しやすい部位だといわれています。この部位も汗が溜まりやすいうえに、皮膚が比較的薄いことが理由です。また、衣類とのこすれも、アトピーを悪化させる一因になります。
・胸や背中
胸や背中のアトピーは、思春期以降に現れる傾向があります。皮膚に黒ずみが見られたり、ゴワゴワした発疹が現れたりするのが特徴です。胸や背中の症状が悪化する理由としては、汗や蒸れ、衣類とのこすれなどが挙げられます。
いずれの年齢においても、アトピー性皮膚炎が悪化しやすい部位の共通点は、上半身が多いということです。さらに悪化の理由を見ると汗や乾燥、刺激による影響が大きいことが分かります。
以上を踏まえたうえで、適切な治療やスキンケアでアトピー性皮膚炎の改善を目指していきましょう。